空き地を駐車場として土地活用!メリット・デメリットを紹介

相続した土地をどうやって活用すべきか迷っているなら、思い切って売却するのも方法のひとつですが、売却せずに投資物件として活用もできます。今回は、土地の活用の中でも、空き地を駐車場として活用する場合について見ていきましょう。

空き地で駐車場経営をする場合、ふたつの選択肢がある

空き地を駐車場に変えて経営する場合、月極駐車場とコインパーキングのふたつの選択肢が考えられます。

■月極駐車場
月極駐車場は、駐車場オーナーと利用者が、月単位で駐車場契約を結ぶ駐車場経営の形態です。土地を区分けするだけで駐車場として貸し出すことが可能で、アスファルト舗装のほか、砂利敷でも経営をはじめられます。

もうひとつの形態であるコインパーキングと比較すると、初期費用を抑えられるのが特徴です。あまり手を加えず空き地を利用したい、今のところ使い道を決めていないのでとりあえず収益を得られる方法を選択したい人に向いています。

■コインパーキング
コインパーキングは、利用者に時間単位で駐車スペースを貸し出す駐車場経営の形態です。月極駐車場のように、利用者と直接契約は結びません。市街地など、主に立地の良い土地の活用として利用される方法です。

アスファルト舗装のほか、精算機の設置など初期費用は月極駐車場と比べてかかりますが、多少形に難がある土地でもコインパーキングとしてなら利用できる可能性があります。

駐車場経営の主なメリット・デメリット

空き地の有効活用として駐車場経営をはじめるのはどうなのか、次に、駐車場経営の主なメリット、デメリットを見ていきましょう。

メリット

駐車場経営の主なメリットは、ほかの収益事業と比べ、初期投資額が少なく済むことと土地が狭くてもはじめられることです。

建物不要なので初期投資額が少なく済む

駐車場経営のメリットのひとつは、少額からでもはじめやすいことです。駐車場経営でも、アスファルト舗装または砂利敷、コインパーキングなら精算機などの整備は必要になるでしょう。

ただし、アパート経営やマンション経営のように建物は必要ありません。通常、マンションなどの居住用物件を建てて投資をはじめると初期投資額が多額にかかるか、融資を利用できても長期に渡って返済していかなければならないです。

駐車場経営は多額の投資を必要としないため、多額の投資額が必要ありませんし、将来的なリスクも少なく済みます。また、駐車場経営をすべてオーナーが行うのではなく、サポートしてくれるような会社に依頼すれば初期費用ゼロでスタートすることも可能です。

土地が狭くてもはじめられる

土地にもさまざまな形の土地があります。所有する土地すべてが建物を建てるのに適した土地とは限らないでしょう。仮に、アパートやマンションなどの建物を建てる場合は、ある程度の広さのある土地が必要です。

しかし、駐車場経営では広い土地は必ずしも必要ではありません。車が2~3台しか駐車できないような狭い土地でも、駐車場としてなら活用できます。

狭い土地だけでなく、形の変わった変形地も同様です。建物を建てるのに向いていなくても、駐車場であれば活用できるような土地もあります。

デメリット

一方、駐車場経営にはデメリットもあります。主なデメリットは、居住用の賃貸物件と比べ手利用効率が低いこと、節税効果があまり期待できないことです。

土地の利用効率は低い

土地の利用効率が低いとは、すなわち土地を最大限に活用できる方法ではないということです。

平面駐車場の場合は、ひとつの駐車スペースに対して1台しか車を置けません。1台分の収入しか得られないということです。しかし、アパートやマンションなどであれば、1階だけでなく2階、3階などと、何階層にもして建てるのが通常です。

同じ土地でも、階層が多いほど部屋数も多くなるため、その分、土地を有効活用できることになります。居住用賃貸物件と比べると、土地の利用効率は落ちるのが駐車場経営のデメリットといえるでしょう。

居住用物件のような節税は期待できない

居住用の収益物件と異なり、駐車場は税制上の優遇がありません。

まず、土地を所有している限り継続して発生する固定資産税や都市計画税です。アパートやマンションなど、居住用賃貸物件は住宅用地として優遇措置があり、税金を軽減できます。駐車場は、住宅用地ではありませんので税制上の優遇がなく、節税は期待できません。

さらに、相続時においても居住用賃貸物件と駐車場では優遇の違いがみられます。小規模宅地の特例を、居住用賃貸物件なら適用できるためです。

小規模宅地の特例とは、相続税計算時の土地の評価額を大幅に軽減できる制度のこと。課税遺産総額を圧縮できるため、相続税の節税になります。しかし、駐車場は小規模宅地の特例を受けられませんので、居住用賃貸物件のような節税ができません。

駐車場経営を成功させるための3つのポイント

ここまで、駐車場経営の形態とメリット・デメリットを紹介してきました。駐車場経営が必ずしも適しているわけではありませんが、土地の状態、オーナーの考え方によっては、駐車場経営が向いているケースもあります。

駐車場経営を選択するのであれば、継続して利益が出るよう、運用する前にしっかりと計画を立てることが重要です。最後に、駐車場経営を成功させるための3つのポイントを紹介します。

1.立地を見極め最適な方法を選択する

まず、駐車場経営を成功させるために押さえておきたいのが、立地に合った駐車場形態の選択をすることです。周辺の状況をよく見極めた上で、どのような形態で経営していくか考えます。

たとえば、住宅が密集するような住宅地なら、月極駐車場の需要が見込めるでしょう。特に、周辺に月極駐車場が少ないエリア、住宅地で車を停めるスペースが少ない場合は、一定の需要が見込めます。

一方、コインパーキングの需要が見込めるのは、病院や商業地周辺です。特に、公共交通機関が乗り込めないようなエリアなど、車での移動が予測される場所は、一定の需要が見込めるでしょう。

以上のように、周辺がどのような環境かよく確認した上で、需要のありそうな最適な方法を選択するようにします。

2.エリアの定期的な相場チェックをする

駐車場利用の料金設定は、収益に直結する重要な要素です。周辺に複数の駐車場があったとき、周りの駐車場よりも料金設定が高いと利用者は減ってしまいます。

競合と差別化を図るためにも、競合より不利な料金設定にならないためにも、周辺エリアの料金設定には目を光らせておく必要があるでしょう。

なお、料金設定は、周辺状況を確認して設定したものでも、初期とずっと同じままでうまく経営を続けられるとは限りません。

周りに駐車場が増えたり、競合が値下げをしたり、さまざまな理由で周辺の駐車料金の相場は変動します。エリアに適した値付けにするためにも、相場は定期的にチェックしましょう。

相場を確認して料金設定を見直す際は、時間料金だけでなく、深夜料金、1日単位など、相場を確認しながら、こまかく見直すのがポイントです。

3.土地活用の専門家に相談する

駐車場経営は居住用賃貸物件のように大掛かりな建設が発生しないことから、最小限の整備ではじめられるメリットがあります。しかし、手っ取り早くはじめられる分、しっかり計画を練っておかないと失敗もしやすいです。

駐車場経営を堅実にはじめるなら、土地活用の専門家に相談すると良いでしょう。事業用不動産に特化したタープ不動産情報なら、オーナー様にとって最適な土地活用をご提案いたします。まずは、タープ不動産情報へご相談ください。

まとめ

空き地は、空き地のままにしておくと、雑草が伸びるなどさまざまな問題が発生します。空き地を有効活用したいなら、駐車場として整備し、月極駐車場やコインパーキングとして運用するのも方法のひとつです。

しかしながら、計画をあまり立てずに駐車場経営をはじめると失敗することも多々あります。堅実に経営するためにも、専門家への相談から進めるのがベストでしょう。