貸工場・貸倉庫 リスク・トラブル回避の極意~騒音、振動、臭い等のトラブル①

タープ不動産情報です。
貸工場・貸倉庫の「リスク・トラブル回避の極意」を
お届けしておりますが、今回より騒音、振動、臭い等のトラブル回避方法に
ついてお伝えします。

テナントが工場や倉庫の使用時に出す騒音、振動、臭いは
近隣住民らとの間でトラブルを引き起こす可能性がある大きな
リスク要因と言えます。
たとえば、以下のようなクレームや苦情が寄せられたことがあります。

A、午前4時に倉庫に荷物を運んでくる冷蔵車が駐車中に発する
エンジン音のために、毎朝早く目が覚めてしまう。
B、鋳物工場の「ガシャン、ガシャン」という作業音がやかましい。
C、(シールなどを製作する)印刷工場から漂うシンナーの臭いが気になる。

A、Bは近隣住民からのクレームで、Cは工場の2階に住んでいた
オーナーからの苦情でした。ちなみに、Cのシンナーの臭いについては、
ほとんど気にならないような程度のものでしたが、毎日そばで
かぎ続けていると、かすかな臭いでもしだいに耐えられなくなって
いくようです。
また、こうした騒音・振動・臭いは単に苦情・クレームにとどまらず、
生活権を侵害したとして、テナントはもちろんオーナーも近隣住民から
損害賠償を請求されるおそれがあります。実際、貸工場・貸倉庫の
所有者が訴えられ、裁判所に損害賠償の支払いを命じられるケースは
これまでに数多く見られています。

リスク回避には契約書で責任を明確しておく

このような騒音や振動、臭いが原因となったトラブルを避けるためには、
テナントと契約を結ぶ際に、その責任の所在を明確にしておくことが
必要となります。
具体的には、契約書の中で「工場・倉庫の利用に伴って生じた騒音、
振動、臭い等に関して近隣との間にトラブルが起きた場合には、
テナント側が責任をもって対処する」という趣旨の特約条項を
明記しておくのです。
トラブルに関してテナントが責任を負うことを文書の形で残しておけば、
万が一、住民から問題への対応を迫られたとしても、書面を示しながら
「いえいえ、私は建物を貸しているだけなのです。全責任はここに
書いてあるようにテナントにあります」と主張することができます。
また、ラーメン屋や焼き肉店のように、特に強い臭いの発生する業種に
貸し出す場合には、ダクト(風導管)を取り付けることを契約で
義務付けましょう。
なお、ダクトに関して契約書で取り決める際には、以下のような項目を
入れておくことをお勧めします。

A、費用負担について
ダクトの取り付けはもちろん、取り外しもテナント側で行うことを
明記しておきます。
B、構造に関して
ダクトは屋根まで延ばし上空に向けて排気する構造のものでなければ
なりません。「そこまでしなくても大丈夫」と道路側に臭いを出すだけ
ですませようとするテナントもいるかもしれませんが、それでは効果が
ありません。近隣からのクレームを確実に免れるために、構造まで
指定することを忘れないようにしましょう。

次回も引き続き「騒音、振動、臭い」等のトラブル回避について見ていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。

☆物件をお持ちの皆さまへ☆
業界初の貸工場・貸倉庫マッチングサイト“タープ不動産情報WEB”でテナント募集してみませんか?
お問い合わせはこちらから →→→ tarp-group.com/contact/
☆物件をお探しの皆さまへ☆
業界初の貸工場・貸倉庫マッチングサイト“タープ不動産情報WEB”で効率よく物件を探しませんか?当サイトにて会員登録・物件検索条件登録で、お探しの物件を随時メールにて情報配信いたします。
会員登録・物件検索条件登録はこちらから →→→ https://www.tarp.co.jp/service/users/readme