空き地の雑草はどのような対策をすれば良い?

空き地を所有していると悩まされるのが雑草の問題ですよね。手入れが大変なので、ついつい繁殖した雑草を放置してしまっていませんか?

しかし、雑草は種類によって異なりますが、抜いてもすぐに生えるので、根本的な解決が難しいですよね。では、どのように対策すれば良いのでしょうか。

今回は、空き地に生える雑草を放置するリスクと対策方法について紹介していきます。

空き地の雑草を放置するリスク

まずは、空き地の雑草を放置すると、どのようなリスクがあるのか見てみましょう。

不法投棄されやすい

雑草が伸びてくると、そこに何があるか外側からは分かりづらくなります。ごみを捨てるには恰好の場所です。処分に手間や費用がかかる大型ごみや有害ごみ、家電などが捨てられやすくなります。

また、ひとつでもごみがあると、「捨てても大丈夫」と思い込まれてしまい、ほかのごみを呼び込んでしまう可能性があります。そして、不法投棄したごみが腐敗して異臭を放ったり、害虫が集まったりしてしまうと、周辺地域の方にも迷惑をかけてしまいます。

さらに、有害物質が土壌に流れ込むと、汚染されてしまい除去するのが大変です。土地の価値が下がって売却する際、損をしてしまうことになります。

近所迷惑になる

たとえ不法投棄されていなくても、近所迷惑になる可能性があります。

雑草が伸びていると、やぶ蚊やゴキブリなどの害虫、ネズミや蛇などの害獣が繁殖しやすくなります。なぜなら、虫にとっては雑草がエサになったり、身を守ってくれたりするからです。さらに、その虫をエサにしようと害獣が住み着くこともあります。

害虫や害獣は、人間を刺したり噛んだりするなどの直接的な被害を与えるだけでなく、体に付着した雑菌やウイルスをばらまいて健康被害をおよぼすなど、恐るべき存在です。

放置をしてしまうと、その繁殖源である土地の所有者が責任を問われることもあります。

ほかにも、雑草の中にキク科やイネ科の植物があると、アレルギーの原因です。花粉が飛ぶ季節に花粉症を引き起こす恐れがあります。近くで繁殖するほど、花粉を浴びる機会が多くなるため、症状は重くなりやすいようです。

自治体によっては雑草を処理するよう指導が入る場合もあります。

雑草が隣の敷地内まで伸びたときも同様です。民法第233条では、敷地内に植物の枝や根が入り込んできたときは、その原因となる土地の所有者に切除を要求できる権利があります。

このことから、いずれ土地を売却したり、活用したりするときのためにも、速やかに対処するのが望ましいでしょう。

抜くだけじゃダメ!空き地の雑草に効果的な対策は?

雑草の処理といえば、抜いたり刈ったりするのが思い浮かぶかもしれませんが、いずれもすぐに伸びてしまうのが難点です。

雑草の繁殖する力は強く、1ヶ月もすれば処理をした箇所に再び生えてくることもあります。効果を長持ちさせるには、どのような対策があるのでしょうか。

まずは除草剤を撒く

雑草にかけるだけで根から枯らしてくれる、液体タイプの除草剤(茎葉処理型除草剤)が販売されています。

雑草に液体をかけるだけですから、抜いたり刈ったりするような労力は必要ありません。根から枯らすので効果も長持ちします。

ただし、種子の状態では枯らせないため、再び生えないようにするには、別のタイプの除草剤も使わなければいけません。それが粒状の土壌処理型除草剤です。

使うときは、体にかかったり、目や口に入ったりするのを防ぐため、長袖のシャツとズボンを着用し、マスクやできれば保護メガネ(またはゴーグル)も装着しましょう。ほかの人にかからないよう、配慮も必要です。

また、除草剤は敷地内だけに撒いたつもりでも、周囲の土地まで影響をおよぼす恐れがあります。花や植木、作物を育てている場合は注意が必要です。特に風のある日は除草剤が飛散しやすいので、避けたほうが良いでしょう。

防草シートで地面を覆う

どんなに除草剤を使って雑草を枯らしても、再び繁殖するのを完全に防げるわけではありません。繁殖を防げない理由は、外部から飛来した種子が根づいてしまうからです。

防草シートを地面に覆うことで防ぐことができます。飛来した種子が根づくのを防ぐだけでなく、雑草の成長に必要な光合成を妨げることも可能です。

さまざまな防草シートが販売されていますが、遮光性を妨げるのはもちろん、伸びた雑草の貫通や破損を防ぐほどの頑丈さも必要です。

防草シートで覆った後は、その上に砂利を敷くと、ずれたり風に飛ばされたりするのを防ぎ、遮光性も高まって一石二鳥です。

また、空き地の水たまりが気になる方は、透水性に優れた不織布の防草シートがおすすめです。

コンクリートで塗装する

地面をコンクリートで塗装するのも、防草シートと同様の効果を得られます。また、防草シートのように、砂利を敷かなくても、シートが風に飛ばされる心配はありません。

ただし、塗装後のコンクリートが劣化してひび割れると、そこから種子が入り込み、再び雑草が繁殖する可能性が高くなります。そのため、定期的に補修しなければいけません。

また、空き地を売却する際は、塗装したコンクリートを剥がす必要があるため、業者を呼ばなくてはいけません。

このことから、コンクリート塗装で雑草を防ぐ方法は費用がかさむ可能性があります。

空き地の有効活用も雑草対策に!

空き地は、放置するよりも有効活用すれば雑草が生える余地が少なくなり、手入れも最小限で済みます。では、どのような活用方法があるのか見てみましょう。

駐車場にする

月極駐車場やコインパーキングといった選択肢があります。住宅街や繁華街の近くにあるなら、需要が見込めるでしょう。また、建物を作るのと違って初期投資の額が低く、管理の負担も少ないのがメリットです。

ただし、駐車場は高額の利益を期待できません。収入から税金や諸経費を引いて、少しの利益が出れば良いほうでしょう。

トランクルームを設置する

駐車場と同じく初期投資の額が低く、管理の負担も少なめですが、広さによって高い賃料を設定できますし、長期の利用を見込めるため、多くの収益が期待できます。

トランクルームの利用者は、ほとんど車で移動します。そのため、空き地が郊外にある場合でもトランクルームとして活用できるでしょう。

資材置き場として貸し出す

空き地をきれいに整備して、資材置き場として活用することができるでしょう。初期費用や管理の負担は、ほとんどありません。

初期費用を抑えられる一方で、賃料を高く設定できないため、大きな利益が見込めない可能性があります。

また、資材置き場はトラックなどの大型車両の出入りが多くなることが予想されます。そのため、周辺に住宅がある場合は、クレームにつながる恐れがありますので注意しましょう。

不動産業者に相談しよう

空き地の活用方法は数多くありますが、需要を見極めないと、経費が収入を上回って利益を出せません。空き地を活用してきた実績が豊富な不動産業者なら、最適な活用方法を提案してくれるでしょう。

タープ不動産情報も、空き地や空き倉庫、工場を賃貸・売買した実績が豊富です。雑草対策で空き地の活用をお考えの際は、ぜひご相談ください。

まとめ

空き地の雑草を放置すると、不法投棄を引き起こしたり、害虫・害獣が繁殖したりするので、近所迷惑になります。除草剤を撒いたり、防草シートで覆ったりするなどして対策しましょう。駐車場にするなど、有効活用するのも雑草対策に効果的です。