貸工場・貸倉庫 リスク・トラブル回避の極意~転貸トラブル①

タープ不動産情報です。
貸工場・貸倉庫の「リスク・トラブル回避の極意」を
お届けしておりますが、今回は転貸トラブル回避方法について
お伝えします。

承諾なしの又貸しが横行

「転貸」とは、借主が貸主から借りた物件を別の第三者に
貸すこと、つまり「又貸し」です。
たとえば、Aが倉庫をBに貸し、Bがその倉庫をさらにCに
貸し出すような場合です。
もちろん、貸主が転貸を認めているのであれば、つまりBが
Cに又貸しすることをAが了承しているのであれば、全く
問題はありません。実際、倉庫業者などに倉庫を貸し出す際、
第三者に転貸することをオーナーがあらかじめ承諾するのは
珍しくありません。
したがって、転貸がトラブルになるのは、貸主の承諾を得ずに、
借主が無断で行ったケースです。
そして、工場・倉庫に限らず不動産の賃貸では、オーナーの
承諾を得ずに又貸しが行われる例が少なくありません。
たとえば、テナントが飲食店の場合には、経営難やギャンブルによる
浪費が原因でお金に困った店主が、賃料に上乗せした額を
転貸料として受け取る代わりに、居抜きのまま店を又貸しする
ケースが多々見られます。

転貸は延々と繰り返される

しかも、転貸は1階で終わるとは限りません。BからC、
CからD、DからE…というように、さらに別の第三者に
又貸しされるおそれもあります。
そのために、「今だれが、物件の借主(転借人)となっているか」を
オーナーが全く把握できなくなってしまうこともあります。無断で
借りている者にオーナーが立退きを求めたくても、誰に対して
「出て行ってくれ」と言えばよいのかわからない状態に陥って
しまうわけです。
また、このような状況で、万が一、転借人が“問題”を起こした場合には、
オーナーが法的責任を問われる危険性もあります。
たとえば、以前、新宿の歌舞伎町でビル火災があり、ビルを所有していた
オーナーが逮捕されるという事件がありました。避難経路となるべき
場所に荷物が積み重ねられていたために、火災に遭遇した人が
逃げ遅れて多数の死傷者が出たことが、消防法違反や刑法の
業務上過失致死罪に該当すると判断されたのです。
本来であれば、避難経路に障害物を置かないよう、オーナーが
テナントに対して指導するべきだったのでしょう。しかし、
この事件では、転貸が延々と繰り返された結果、オーナーが
現在のビルのテナントを全く把握できない状態となっており、
そうした対応をとることが困難だったようです。
このように、無断転貸が行われた末に、最悪の場合、オーナーが
刑事責任を負わされてしまうおそれもあるのです。

次回も転貸トラブル回避について見ていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。

☆物件をお持ちの皆さまへ☆
業界初の貸工場・貸倉庫マッチングサイト“タープ不動産情報WEB”でテナント募集してみませんか?
お問い合わせはこちらから →→→ tarp-group.com/contact/
☆物件をお探しの皆さまへ☆
業界初の貸工場・貸倉庫マッチングサイト“タープ不動産情報WEB”で効率よく物件を探しませんか?当サイトにて会員登録・物件検索条件登録で、お探しの物件を随時メールにて情報配信いたします。
会員登録・物件検索条件登録はこちらから →→→ https://www.tarp.co.jp/service/users/readme