倉庫のリノベーションとは?オフィスや店舗などに改修できる!

所有する長い間使っていない倉庫をうまく活用したいと考えるオーナーも多いのではないでしょうか。倉庫活用には、倉庫をリノベーションして集客する方法があります。この記事では、倉庫のリノベーションとはどのようなものか、メリットや注意点もあわせて見ていきましょう。

倉庫のリノベーションとはどんなもの?

倉庫のリノベーションは、使っていない倉庫を再利用するために、オフィスやカフェなどに倉庫を改修することです。このように倉庫を別の用途に変える場合もありますが、倉庫として利用するために倉庫自体をより利便性の高いものにリフォームすることもあります。

倉庫のリノベーションの特徴は、自由度が高く、柱などが少ないため開放感のある空間を演出できることです。独特な雰囲気に仕上げることができます。倉庫のオーナーは、リノベーションを実施して、その後、不動産事業を展開することも多いです。

さて、リノベーションを実施するにあたって、気になるのは費用ですが、一概に計算できるものではありません。

リノベーションの費用は、目的や用途で大きく変わりますし、電気やガスなど設備の増設や改修の内容、リノベーションの面積で異なるためです。数百万円などで済む場合もあれば、1,000万円~2,000万円ほどの費用がかかることもあります。

一般的には、住居よりも、店舗やオフィスなど倉庫の雰囲気をそのまま活用できるようなリノベーションの方がコストはかからないです。

倉庫のリノベーションのメリット

倉庫の用途のままリフォームする場合もあれば、住居やオフィス、店舗など用途を変えて改修することもあるとお話ししましたが、なぜわざわざ倉庫を作り変えるのでしょうか。ここでは、倉庫をリノベーションするメリットをいくつか紹介します。

空間の自由度が高い

まず、空間の自由度高いことが倉庫のリノベーションのメリットにあげられます。自由度が高いのは、倉庫自体の構造がシンプルに設計されているためです。

一般的な建物と比べて、倉庫は柱が少ないですし、間仕切りも少ない構造ですので、比較的自由に間取りを決めることができます。

さらに、倉庫は住宅などと比べると天井も高いです。少ない間取りと高い天井によって、開放的な空間づくりが容易にできます。

このように、もともとの構造が複雑でないことから、イメージに合わせて自由度の高い空間を作りやすいのが倉庫リノベーションの特徴です。

物件がリーズナブル

オフィスや住宅に比べて、もともと倉庫だった物件はリーズナブルな価格で売り出されているのもメリットといえます。

これから購入を考えている人からすれば、お得に物件を手に入れられるためです。すでに倉庫を所有している場合は、リノベーションにかかる費用だけで、倉庫を一新できます。

なお、倉庫はもともとの装飾や仕切りなどが、住居やオフィスだった物件に比べて少ないです。取り壊す手間があまりかからないため、解体も容易にできます。リノベーションできるだけでなく、解体しやすい点も倉庫のメリットといえるでしょう。

デザイン性にこだわれる

倉庫と聞いて、むき出しの鉄筋やコンクリートのイメージから、店舗やオフィスなどにリノベーションするのは適していないのではと感じる人もいるかもしれません。

しかし、近年ではむしろ、倉庫のもつ独自性のあるデザインが人気を集めています。梁やブレース(筋交い)を活用することでクールな印象にしたり、あえて打ちっぱなしの壁を残すことでスタイリッシュなデザインにしたり、素材を生かしたリノベーションが取り入れられるようになったためです。

倉庫ならではの、無骨な趣が楽しめるということで注目されています。店舗やオフィス、住居など、倉庫以外にリノベーションすれば、倉庫の持ち味を生かしたデザイン性のある雰囲気にできるでしょう。

スケルトン利用

リノベーションを行う場合、スケルトンリフォームといって、壁や床などをすべて取り払い、骨組みの状態に戻して設計を行う方法が用いられることがあります。

通常の建物は壁などが多く解体に手間も費用も掛かりますが、倉庫は構造がシンプルで壁の少ない構造が特徴です。もともと店舗や住居だった建物と比較すると、スケルトンリフォームによる解体の手間とコストを抑えられます。

こだわりのスケルトン設計を利用したいときは、倉庫のリノベーションのメリットは大きいです。

倉庫のリノベーションをする上での注意点

ここまで紹介してきたように、倉庫のリノベーションはコストを抑えつつイメージに沿った自由度の高いデザインを実行できる魅力的な方法であることがわかります。しかし、倉庫をリノベーションすることはメリットばかりではありません。

倉庫をリノベーションするなら、リノベーションによって起こりうる問題もしっかり把握しておかなくてはなりません。最後に、倉庫をリノベーションするときの注意点を紹介していきます。

インフラ工事が必要

倉庫をオフィスや住宅などにリノベーションする場合、インフラ工事が必要になることがあります。倉庫として利用するにはインフラが必要ないケースもあることから、水道やガスなどが備わっていないこともあるためです。

住宅でも事業用でも倉庫をリノベーションする場合は、水道やガスをとおすだけでなく、浴室やキッチン、給湯室といった水回りの工事も必要になるでしょう。

電気に関しては倉庫でも開通していることが多いですが、住居や店舗などとして使うのに十分でないこともあります。たとえば、容量が足りない、コンセントが十分にないといったことです。

このように、新設は必要なくても、リノベーションに合わせて工事が必要になることがありますので、リノベーションの際はインフラ工事のコストも含めて計画を練る必要があります。

断熱や採光対策が必要

倉庫を、住宅やオフィスなどにリノベーションする場合、断熱性が十分にあるとはいえません。もともと人が住んだり、過ごしたりするような目的で造られていないためです。

使用に問題がないようにするために、合わせて断熱や防音対策などを考える必要があります。場合によっては、大規模な工事が必要です。

また、倉庫は直射日光を避けるために、窓が少なく設計されています。住居などにリノベーションする場合は採光対策をどう行っていくかも考えていかなくてはならないでしょう。

ただし、単純に窓を増やす改修を行うと、耐震性が損なわれることがあります。建物の構造に響かないような適切な対策が必須です。

用途変更の手続きが必要

倉庫をリノベーションして別の用途に変更する場合、手続きが必要になることがあります。特に注意したいのが、倉庫から住宅への転用です。住宅に転用したくても、工業地域に倉庫が位置する場合は、住居への転用自体が認められていません。

倉庫から住宅への転用ができる地域にある場合でも、住宅ローンを利用のときは、倉庫から住宅への用途変更の手続きが必要です。

住宅以外の、オフィスや事務所に転用する場合の手続きは不要ですが、床面積100㎡を超える店舗への転用は手続きを行わなくてはなりません。このように、コストやリノベーションの手間だけでなく、場合によっては手続きが必須になる点には注意しておく必要があるでしょう。

オーナーの承認をもらわないと「聞いていない」「直ぐに撤去してほしい」などとトラブルになる可能性もあるので、しっかりと図面を用意しておいてオーナーにサインをもらっておく配慮が必要となります。

倉庫のリノベーションについて簡単に説明してきましたが、用途変更やリノベーションに疑問を抱いた方もいるかもしれません。倉庫のリノベーションは立地や倉庫の状況など、それぞれ異なりますので、適切に相談に応じられる不動産会社へ相談されることをおすすめします。

用途変更の手続きやリノベーションの不明点は、工場や倉庫の専門業者としてさまざまな物件の扱いがあるタープ不動産情報へご相談ください。専門的知識が必要な事業用不動産の扱いが豊富なタープ不動産情報なら、お客様の状況に合わせた助言が可能です。

まとめ

不動産の活用方法のひとつに、使用しなくなった倉庫、あるいは中古の倉庫を購入してリノベーションし、活用する方法があります。倉庫は構造がシンプルなため、間取りなどの自由度が高く、解体やリフォームのコストが抑えられる点で魅力的です。

しかし、人が過ごすことを想定して造られていないことから、インフラ整備のほか、断熱や採光の工事、用途の変更が必要になることがあります。倉庫のリノベーションをお考えなら、まずは工場や倉庫を専門とする不動産会社に相談するのが良いでしょう。