ここは押さえて!倉庫を改装するときのポイント

使わなくなった倉庫は、改装すると別の用途で再利用できます。倉庫はシンプルに作られているので、どんな改装でも自由自在です。借り手を見つけるとしたら、どのように改装すれば良いのか、押さえておきたいポイントと注意点を紹介します。

倉庫を改装するメリットはどこにある?

借り手にとって改装した倉庫は、住居やオフィス、ショップ用の物件を借りるよりも魅力的です。どんなメリットがあるのでしょうか。

広々とした空間を自由にコーディネートできる

多くの倉庫は基本的に屋根と壁、床だけであり、間仕切りや上階はありません。初めから住居やオフィス、ショップ用に建てられた物件より、高さも広さもあります。

借り手にとっては、開放感があって自由にコーディネートできるので、理想の住居やオフィス、ショップにしやすいわけです。

例えば、間取りを変更したり、2階を壊して吹き抜けにしたりするのは、費用がかかりますし、構造によっては断念しなければいけません。シンプルな構造の倉庫は、どんなレイアウトでも可能です。

オフィスと作業場を一緒にしたり、高さを活かして天井まで商品を陳列したり、広々としたワンルームだけの住宅にしたりすることができます。

あまりにも古くて、貸し主にとっては誰も借りてくれなさそうに思える倉庫でも、レトロ感を好む借り手にとっては、うってつけの物件です。

費用が比較的安価なケースが多い

借り手が物件を利用するときは、目的に応じて改装しなければいけません。もし、既存の倉庫をそのまま活かすのであれば、費用は安価に抑えられる可能性があります。

目的を限定している物件は、違う用途で使おうとすると、先述のとおり大がかりな改装が必要になるため、費用も高額になりがちです。そのまま活かせるなら、内装や外装の変更、配線や照明の設置くらいで済ませられます。

ほかにも、断熱や防音効果が乏しかったり、窓が少なくて採光性に難があったりするなど、そのままでは快適に過ごせない倉庫もあります。これらを借り手がすべて改装して、費用を捻出するのは大きな負担です。退去するときも原状回復の負担が大きくなります。

あらかじめ貸し主側で必要と思われる改装を行ってから貸し出すと、借りやすくなるでしょう。改装にかかった費用は賃料に上乗せして回収する方法があります。

倉庫を改装する前に押さえておきたいポイント

では、倉庫を住居やオフィス、ショップとして貸し出す前に、貸し主はどこをどの程度改装すれば良いのか、具体的に見てみましょう。

改装が必要な部分を整理しておく

ビルを貸し出すのであれば、それぞれの部屋で電気を使えるようにしたり、空調を整えたり、窓を設けて採光できたりするように改装しておくのが基本です。それ以上の内装は借り手が各自で行いますし、あまり手を加えすぎると借り手を限定します。

倉庫も考え方は同じです。最低限の改装を行い、残りは借り手に任せます。そうすることで、あらゆるニーズに応えられるでしょう。

古い倉庫の場合、屋根や壁、床に問題があるなら修復しなければいけません。雨漏りしたり、隙間から風や生き物が入ってくるようでは、借り手が困ってしまいます。

既存の設備は、ほとんど必要とされないので撤去しましょう。間仕切りも可能な限り撤去して、広々とした空間にします。

人が使うのであれば、通気性や明るさを確保しなければいけないため、空調や照明、水道は欠かせません。最低限の配線や配管を行い、借り手が最小限の負担で使えるようにしておくと良いでしょう。

窓は、借り手によって必要数が異なりますし、照明でカバーできますので、初めから増設する必要はありません。ただし、借り手のほうで増設する場合、場所によっては壁の強度を損なう恐れがあるため、事前にどこに増設できるか調べておくと親切です。

スケルトン改装がおすすめ

改装するときは、天井や壁、床といった内装も新たにするほうが、借り手にアピールしやすいかもしれません。けれども、借り手のイメージと異なっていたら、結局は再度改装しなければいけなくなり、貸し主も借り手も無駄な出費になってしまいます。

そこで、先述の最低限の改装をしたら、あえて内装には手を加えず、「スケルトン」のままで貸し出すのがおすすめです。倉庫は鉄骨造りになっているものが多く、スケルトンの状態にするのは難しくありません。

当然、配管や配線は丸見えですし、コンクリートやモルタルといった素材が剥き出しになります。その代わり、借り手が自由に内装を施せますし、「インダストリアル」といって、素材感のあるインテリアコーディネートを好む借り手も少なくありません。

断熱や防音といった、借り手によって必要とする度合いが異なる要素についても、スケルトンなら天井や壁、床の加工で自由に調節できます。

借り手によっては入居時や退去時にかかる費用が高額になるのがデメリットですが、費用を回収するため、長期で借りてくれることが期待できるでしょう。

倉庫を改装するときの注意点

倉庫を改装するときは、その内容や現状によって、注意しなければいけない点があります。

住まいにするなら用途変更手続きが必要

倉庫に限らず、床面積が200平方メートルを超える建物を「特殊建築物」に用途変更するときは、確認申請書を提出して、確認済証を発行してもらわなければいけません。確認申請書の提出先は、市区町村役場の建築関連の部署か、民間の指定確認検査機関です。

戸建住宅や単独でのオフィス利用を除いて、ほとんどの改装が該当します。住まいでもアパートなどの共同住宅にするなら手続きが必要です。

たとえ手続きが不要でも、防火対策や日照権など、ほかに満たさなければいけない基準があります。「用途地域」といって、建築物に制限があるところも少なくありません。

例えば、工業専用地域にある倉庫は、オフィスとしての利用は可能ですが、住宅やショップ、飲食店にはできない決まりになっています。

事前にどんな改装が可能なのか、専門家に確認しておきましょう。

築年数が古い物件

古い倉庫は、当時の建築基準法を満たして建てられています。その後、建築基準法が改正されても、当時の基準を満たしているなら違反にはなりません。

ただし、耐震性については、現在の建築基準法を満たせるように、改装するほうが良いでしょう。特に1981年6月以前に建てられた倉庫はなおさらです。

それまでは震度5に耐えられれば基準をクリアできました。けれども、1981年6月1日に施行された新基準では、震度6~7まで耐えられなければいけません。

倉庫がどれくらいの震度に耐えられるかは、専門家による「耐震診断」を受けると分かります。もし、耐震性が不足しているようであれば、壁の増設や柱の補強、筋交の追加などで強化するのが望ましいでしょう。

倉庫の改装については実績豊富なタープ不動産情報へご相談ください

倉庫を改装するとき、すべてを貸し主だけで判断すると、無駄に費用をかけてしまったり、法律に反してしまったり、借り手が見つからなかったりする恐れがあります。

タープ不動産情報では、倉庫を数多く管理してきた実績があり、貸し主様のご要望や借り手のニーズに応じた改装の提案が可能です。改装後の管理についても、弊社がワンストップで対応いたします。

使わなくなった倉庫の改装でお悩みの際は、ぜひご相談ください。

まとめ

倉庫の借り手は、開放感と自由度の高さに魅力を感じています。最低限の改装をした上でスケルトンのまま貸し出し、後は借り手が自由に増設できるようにすれば良いでしょう。

できれば、改装前に専門家のアドバイスを受けておくと、法律や耐震性を満たしていない、借り手のニーズに合っていないといったトラブルを防げるので安心です。